6月 10

6月、7月の読書会テキストが決まりました。

ゼミの参加希望者は早めに(読書会は1週間前まで、文章ゼミは2週間前まで)連絡ください。ただし、参加には条件があります。

参加費は1回3000円です。ただし文章ゼミは1回2000円。

(1)2014年6月以降のゼミの日程

6月21日 読書会と「現実と闘う時間」

7月5日 文ゼミと「現実と闘う時間」
7月19日日 読書会と「現実と闘う時間」

8月21日?24日まで合宿

(2)読書会テキストについて
?6月の読書会
マルクスの『経済学批判』(岩波文庫)から
「経済学批判序説」(特に「3.経済学の方法」)
第1章「商品」と「A 商品の分析のための史的考察」57?73ページ

「経済学批判序説」(特に「3.経済学の方法」)はすでに昨年に読んでいます。
しかし昨年秋からアダム・スミスの『国富論』を通読し、
マルクス『剰余価値学説史』からアダム・スミス論 第3章と第4章を読みました。
それを踏まえて、再度、マルクスの『経済学批判』の該当箇所を(岩波文庫)を読んで検討したいと思います。

?7月の読書会
ヘーゲルの『法の哲学』(中公クラシックス版。私は『世界の名著』版で読みます)
の第1部を読みます。

『法の哲学』は近代社会の原理原則を、ヘーゲルがその根底から明らかにしたものだと思います。
私たちはすでに10年前から、部分、部分を読んできました。その第3部は7年前に夏の合宿で読みました。
そして今、家族と市民社会と国家を問うヘーゲルを再読したいと考えます。
今、一方では家族が崩壊し、他方では国家主義が台頭しているように思うからです。

7月には第1部、8月の合宿で第2部、第3部を通読したいと思います。

5月 15

魂を鎮静する絵 バルテュス展の薦め

バルテュス展が開催されている。

———————————————————–

バルテュス展 Balthus: A Retrospective
東京都美術館
2014年4月19日(土)から6月22日(日)

———————————————————–

あまり期待しないで行ってみた。
ところが、すばらしかった。圧倒された。

彼の絵は少女が描かれることが多く、それを「ロリータ・コンプレックス」などと精神分析的な説明をする人たちがいる。
私はこうした手合いが大嫌いで、バルテュスには興味が持てないでいた。
しかし、そうしたチャラチャラした説明は、この絵とは無縁だと感じた。

ここにあるのは世界の本質に迫ろうとする意志と力だ。
それは何よりも、絵の構図とマチエール(画面の肌合い)によって実現されている。
当然セザンヌの影響があるのだろうが、私にはレンブラント、そして牛島憲之が思われた。

静謐、しかし圧倒的な力。

私の魂が鎮められていくのがわかった。深く深く内省へといざなわれる。そこに私の魂があり、私の本質があることがわかる。いつしか、それと向き合っているのがわかる。

5月 14

高校作文教育研究会6月例会

表現指導には、実にさまざまな取り組み方があります。また、高校には多様な学校があり、多様な生徒たちが学んでいます。そうした多様な実態と、その中から生まれている多様な実践、多様な生徒作品。それらと向き合いながら、表現の可能性を広く、深く、考えてみたいと思います。

2月は3つの報告を予定しています。1つめは福島県の矢澤郁代さんの報告。農林高校の森林環境科の生徒が「聞き書き甲子園」に参加した経緯や成果を生徒2人自身も参加して語ってもらいます。
2つめは神奈川県の冨田明さんの報告。3年生全員に夏に志望理由書書かせました。学年全体での取り組みの報告です。
3つめは東京の正則高校の宮尾美徳さんの報告。高3生の読解と表現をつなが、そこから進路指導に取り組んだ実践の報告です。

みなさんの実践に参考になるヒントがたくさんあると思います。どうぞ、みなさん、おいでください。

参加希望者は、鶏鳴学園まで事前に連絡をください。

1 期 日    2014年6月8日(日)10:00?16:30

2 会 場   鶏鳴学園
〒113?0034  東京都文京区湯島1?3?6 Uビル7F        
 電話 03(3818)7405
 FAX 03(3818)7958
 メール keimei@zg8.so-net.ne.jp 
ホームページ http://www.keimei-kokugo.net/
       ※鶏鳴学園の地図はホームページをご覧ください

3 報告の内容

(1) 「聞き書き甲子園」に参加して  
福島県立会津農林高等学校 矢澤郁代

 本校赴任3年目となりました。赴任1年目、1年生対象に保護者に対する聞き書き「働くということ」を課しました。聞き書き、そしてクラス全体での読み合わせを通し、働くということ、親子関係について考えを深めるよい機会となりました。
2年目となった昨年、新1年生には同様の取り組みを行い、新2年生には自分が興味を持っている職業に就いている社会人に対する聞き書き「働くということ」を課しました。
それと同時に、森林環境科(本校は農業園芸科、森林環境科、食品加工科の3科からなる)の生徒たちに対して「聞き書き甲子園」(きこりや造林手、炭焼き、漁師や海女、船大工など、森や海、川に関わる分野で様々な経験や技術を先人たちから受け継いでいる名手、名人を訪ね、知恵や技術、人生そのものを聞き書きし、記録する活動)への参加を呼びかけたところ、4名の生徒が希望し、2名の生徒が参加しました。
今回の発表では、その2人の生徒が「聞き書き甲子園」に参加しようと考えた理由から、レポートをまとめ上げるまでの過程、そして内面の変化を報告いたします。

(2) 3年夏に志望理由書をつくる―学年全体での取り組み
神奈川県立上溝南高校・冨田明

 1年と2年夏に聞き書き作文を書いた学年。受験を前にした3年夏に全員に宿題を出しました。?部が志望するきっかけとなった経験、?部が問題を追究して本を読んだり聞き書きをしたりして調査した内容、?部が考察という内容。2学期は選抜した文集を読みあわせして、批評を書きました。
正則高校の宮尾実践に刺激を受けての取り組みです。何人かの作品を読みながら、検討していただけたらと思います。     

(3) 高3生の読解と表現、そして進路指導
東京 正則高校 宮尾美徳

高3の一年間にわたって、現代国語と国語表現、合わせて週四時間の中で書き綴った、一人の生徒の作文をたどりながら、読解の授業、そして表現の授業の様子を紹介し、その進め方について考え方を語る。また、並行して行った進路指導についても触れたい。
そして、それらの方法について、ご検討いただけたらと思う。

4 参加費   1,500円(会員無料)

5月 08

毎週月曜日のゼミを、しばらくお休みにしていましたが、5月12日から再開します。

参加希望者は早めに(1週間前まで、ただし全く初めての参加者は2週間前まで)連絡ください。
ただし、参加には条件があります。

参加費は1回3000円です。

午後5時からは関口存男著『定冠詞』を読みます。
冒頭から読んでいきます。すでに昨年に読み終えていますが、
今年の1月に『無冠詞』を読み終えて、新たな観点を持てたので、
再度、『定冠詞』を読み直します。

午後7時からはヘーゲルの大論理学・目的論の後半(ズールカンプ社版全集第6巻、445ページから)
を読みます。毎回2、3ページほどを読みます。

5月12日の後は、
19日は実施、
26日はお休みしますが、
6月2日、9日、16日と続けます。

4月 28

5月の読書会の日程が24日から17日に変更になりました。

参加希望者は早めに(読書会は1週間前まで)連絡ください。ただし、参加には条件があります。

参加費は1回3000円です。

5月17日 読書会 開始は午後5時より

読書会テキスト

今西 錦司『生物の世界』 (講談社文庫 い 26-1) を読みます。
これは世界的に有名な今西錦司が、若き日に出兵前に遺書として書き残した記念的な著作です。
生物社会の構成原理を生物と環境・社会論と歴史論の面から明確にし、ダーウインの進化論を超えたと言われる「今西進化論」の基礎となる考え方が示されています。
今西生物学の所謂「棲み分け理論」をはじめとする思想的自画像風のユニークな文化論でもあります。
日本人の科学者が、その科学的世界観と論理が世界水準にあることを示した1冊。